【最後の夏】閉校の多良木高校・平野光主将が選手宣誓|熊本大会

【最後の夏】閉校の多良木高校・平野光主将が選手宣誓|熊本大会

熊本・多良木高校の「本当の最後の夏」が始まる(朝日新聞から)

多良木は、水上村、湯前町、多良木町の3町村で唯一の高校。

来春、閉校する。

多い時は千人いたという在校生は今、3年生のみ67人になった。そのうち野球部員はマネジャーを含め24人だ。

開会式で、選手宣誓を務める平野主将。そこには、感謝の言葉を盛りこむつもりだ。「おばあちゃんたちに甲子園行ってよ、と言われる。プレッシャーもあるけど、勝って町の人たちに恩返ししたい気持ちの方が大きいです」。

地域に愛されるチーム

学校のグラウンドには普段から、家族やOB、町の人たちが差し入れを持ち寄る。マネジャーが書きとめる「差し入れ帳」には「スイカ2玉、トマトたくさん、ゼリー2袋、からあげ・たまごやき、ふりかけ7袋……」。6月は27日までに38件。平野光主将は「今年はすごく多いです」と笑顔だ。

斎藤監督の方針の下、野球部は地域の催しに積極的に参加し、設営し、にぎやかす。駅前の公園を掃除する姿は、町の人たちにはおなじみ。グラウンドの近所に住む卸業佐波都代(くによ)さん(70)は選手たちが「あいさつもよくしてくれてかわいい」と話す。別の近所の女性は、倉庫にボールが当たって瓦が何度も割れ、選手たちが謝りに来たがとがめたことはないという。「一生懸命やっているんだからいいの。元気をもらえるから。この子たちがいなくなってしまうと、さみしい」。

こころがゆったりできる場所

平野主将は地域の人たちの存在を「こころがゆったりできる場所」と表現する。負けたときや監督に怒られたときでも、OBや町の人たちは「気にするな、次頑張れよ」と声をかけてくれる。入学当初はなぜボランティアをするのか疑問に思っていたというが、今はわかる。「試合では応援の人数も多く、どのチームにも負けない応援をしてくれる。愛を感じます」

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